一眼レフの上手な写真の撮り方を解説するメルマガ
フォトアドバイスの佐藤孝太郎です。
今回はメールサポートでいただいた
ご質問に回答させていただきます。
内容が少し高度かもしれませんが、
困ったときに使える方法ですので
操作だけでも一度試されると良いかと思います。
【ご質問】
夕方の海と棚田を撮影してきました。
最近、「*」ボタンを押して露出を固定してから
アングルを移動して撮影する方法を覚えたのですが、
三脚に固定した状態だと、思うように「*」が使えません。
ボタンを押して角度を決める前に、「*」機能が無効になります。
【ご回答】
ここでいう「*」ボタンというのは、
AEロック機能のことです。
AEロック機能については、こちらの記事で
説明していますので参考にしてください。
↓ http://photo-advice.jp/wp/blog/439.html
通常、カメラは風景を見て自動で露出を合わせます。
しかし夕方の海と棚田のように、
逆光や強い日差しの撮影など、
明るさの差が大きい被写体では、
カメラ任せではうまくいかないことがあります。
そのようなとき、露出を狙った場所に合わせて、
カメラの向きを変えても勝手に露出が変わらない
ようにする方法がAEロックです。
AEロックは固定できる時間に限りがあります。
手持ち撮影でカメラの向きを簡単に変えられる
場合はよいのですが、三脚を使った場合、
ご指摘の通りAEロック中に設定が
戻ってしまうことがあります。
そのような場合、マニュアルモードを
試してみることをおすすめします。
まず、狙った場所に露出を合わせます。
例えば棚田を狙って「*」を押して、
棚田に露出を合わせたときの
絞り値、シャッタースピード、ISO感度を
覚えておきます。
絞り優先で絞りを固定しておいた方が
よいでしょう、
具体例として、
絞り F8、シャッタースピード 1/400、ISO感度 400
だったとします。
次にマニュアルモードに切り替えて、
先ほど覚えておいたISO感度、絞り値、
シャッタースピードに設定します。
絞り F8、シャッタースピード 1/400、ISO感度 400
マニュアルモードは絞り値とシャッタースピードを
固定するので、露出が変わることはありません。
こうすることで、自分で設定を変えるまで、
AEロックよりずっと長い時間露出を固定する
ことができます。
露出を変えたいときは、表現を決める絞り値を
そのままにして、シャッタースピードを変更することで
露出を変えることができます。
例えば、
絞り F8、シャッタースピード 1/400、ISO感度 400
↓ 明るくしたい
絞り F8、シャッタースピード 1/100、ISO感度 400
絞り F8、シャッタースピード 1/400、ISO感度 400
↓ 暗くしたい
絞り F8、シャッタースピード 1/800、ISO感度 400
普段はあまりなじみの無いマニュアルモードですが、
露出の概念をちゃんと理解していれば、
このように困ったシーンでも対応することができます。
ありがとうございました。
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