メールサポートでいただいたご質問を紹介します。
【ご質問】
「デジタル一眼レフ上達講座」DVDを見始めたばかりです。
これまで全く意識していなかった
「測光モード」の解説に興味を持ちました。
自分のカメラEOS 60Dで測光モードを調べたところ、
・評価測光
・部分測光
・スポット測光
・中央部重点平均測光
の4種類があることがわかりました。
(引用:Canon Q&A)
私は「評価測光」のままで、測光モードを
全く操作していなかったことに気付きました。
これらの測光の使い分けや優位性について
教えていただけますか?
中でも気になったのが
「中央部重点平均測光」です。
自分の考えだと、「部分測光」は
極端な明暗差があるケースで使用する意味が
あるのかなと予想しています。
そこで「中央部重点平均測光」を使うと
より自分の意識に沿う形に仕上がる気が
したのですが、いかがでしょう?
また、
これまで写真が暗くなったら
露出をプラス補正したり、
PCで処理していました。
カメラの測光モードをあれこれ工夫するのと
試写してから露出操作で合わせこむのと
結局は同じことなのでしょうか?
プロの方は、測光モードをどのように
使いこなしているのでしょうか?
【回答】
おそらく絞り優先オートで撮ってると
推測されますので、その前提でお話しします。
原則、「評価測光」モードで撮るのがおすすめです。
測光モードを色々操作している間に
シャッターチャンスを逃すリスクがあるからです。
というのも、絞り優先で
「スポット測光」や「部分測光」を
使った場合の操作手順は
(1)ファインダー内の明るさを測りたい場所に
測光対象を合わせてから明るさを測ります
(2)AEロックで測光を固定します
(3)アングルや構図を撮りたい構図を決めます。
(4)狙ったところにピントを合わせて撮ります
のように、1枚の写真を撮るのに
4ステップが必要です。
2枚目を撮ろうとすると、
また測光からやり直しなので
(1)~(4)を繰り返さなければいけません。
また、夕日のように明るさが刻々と変化するシーンでは
(1)~(4)をあわただしく繰り返さなければいけません。
「スポット測光」や「部分測光」を使うのであれば
マニュアル露出との組み合わせがベストです。
マニュアル露出だと、さきほどの手順は
(1)ファインダー内の明るさを測りたい場所に
測光対象を合わせてから明るさを測ります
(2)絞り、シャッタースピード、ISO感度を
最適な露出条件に合わせます
(3)アングルや構図を撮りたい構図を決めます。
(4)狙ったところにピントを合わせて撮ります
となります、こちらも4ステップで変わりませんが、
露出が完全に固定されているので、
2枚目以降を撮るときは(3)(4)の
2ステップで撮れてしまいます。
また、夕日のように明るさが変化するシーンでも
シャッタースピードを段階的に変えるだけで
簡単に明るさを追従させることができます。
この操作は、「デジタル一眼レフ上達講座」DVDで詳しく解説していますね。
ご質問の通り、
明るさを測りたい場所がはっきりしている場合、
または舞台のスポットライトなど
主題と周囲の明暗差が激しい場合では
「スポット測光」や「部分測光」が役に立ちます。
その場合でも、マニュアル露出と組み合わせることをおすすめします。
一方で、
それ以外の一般的なシーンでは
絞り優先+評価測光を使い
背面モニターで露出を確認してから
露出補正で調整した方が、露出を早く追い込めます。
デジタルならではの撮影スタイルですね。
<評価測光と中央部重点平均測光の違いについて>
評価測光とは、画面内の明るさ、色の具合を
総合的に演算して被写体の明るさを測っています。
中央部重点平均測光とは
フィルム時代からのアナログ的測光モードです。
ある程度の知識と経験値が無いと使いこなすのは
難しいでしょう。
みなさんが撮られる一般的な被写体だと
ほとんど「評価測光」で大丈夫です。
「スポット測光」や「部分測光」を使うのなら
マニュアル露出との組み合わせと覚えてくださいね。
朝日や夕日の撮影で本当に威力を発揮しますよ。
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