フォトアドバイスの佐藤です。
今回はメールサポートでいただいた
ご質問の回答を紹介します。
他の方の質疑応答は大変勉強になるので
ぜひじっくりと読み込んで下さいね。
【ご質問】
江戸時代から続くお屋敷を撮影しました。
こういう距離が近くて広がりのある空間を撮るときに、
ピントを何処に持って行ったらよいのか、いつも悩みます。
広間と廊下の写真を添付します。
・広間の写真
http://photo-advice.jp/wp/wp-content/uploads/2015/06/DSC_0184_21776_1325.jpg
・廊下の写真
http://photo-advice.jp/wp/wp-content/uploads/2015/06/DSC_0183_21775_1324.jpg
もしも先生ならどこにピントを合わせるか
教えていただけますか?
【回答】
どちらのお写真も、構図と露出は大変良いと思います。
「広間の写真」について
とても良い被写体ですね!
こうしたシーンでは、どこを一番見せたいか?で変わります。
部屋全体か?
襖か?
床の間か?
もし私がこちらのお部屋を撮影するとしたら、
迷わず襖の絵にピントを合わせます。
細かく言えば月の絵部分でしょう。
今回の写真は襖を中心に構図が構成されているので、
「見せたいもの=襖の絵」と判断して、そう考えました。
「廊下の写真」について
部屋の写真は近くから遠くまでの距離距離が
制限されるので、どこにピントを合わせるか?は
決めやすいのですが、
屋外の風景を含めると、悩みが増えてしまいますね。
それでもピントの考え方は同じです。
主題(どこを一番見せたいか)にピントを合わせます。
主題はなにか?
手前の廊下か?
向こうに見えてる母屋か?
それとも庭か?
です。
主題がハッキリしていれば、
主題に合わせるのが良いですね。
他にも建築物を撮る王道として
広角レンズ+絞り込みで
被写界深度を深くする方法があります。
ご存知の通り、レンズの焦点距離と
被写界深度(ボケの量)は関係します。
広角レンズを使い、f値を絞り込んで
被写界深度を深くする、
そうすることで画面全体にピントが
合ったように見せる方法です。
今回の廊下から庭全体の場合、
f値を絞り込んで、全体の2/3くらいの位置
(母屋あたり)にピントを合わせます。
ただし、
絞り込むとシャッタースピードは遅くなるので、
三脚を使用したいですね。
このような歴史的建造物では三脚不可の場合が
多いので、手ぶれとISO感度を調整して、
バランスを考えてくださいね。
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