フォトアドバイスの佐藤です。
今回はメールサポートでいただいた
ご質問の回答を紹介します。
他の方の質疑応答は大変勉強になるので
ぜひじっくりと読み込んで下さいね。
【ご質問】
カメラのホワイトバランスを晴天にして
JPEG保存した画像と、RAW保存してから
RAW現像でホワイトバランスを晴天にした
画像を比べると、少し色が違います。
これはなぜでしょうか?
【回答】
カメラの色についてお話しします。
撮像素子は被写体の光の像を電気信号に変えますが、
実は3色しか情報を持っていません。
たとえば、
1000万画素のカメラなら、光の3原色である
・赤:250万画素
・緑:500万画素
・青:250万画素
に画素が区分けされていて、
それぞれが担当する色の情報を保存します。
緑の画素数が多いのは、
人間の眼が緑に相当する光の波長を
より強く感じるからです。
【雑学】
人間の眼は555nmをピークとする山型の
感度曲線を持っています
これらの、
赤:緑:青の3色からデジタル処理で
被写体の色を再現します。
そのときの調整具合がホワイトバランスです。
このデジタル処理を担当するのは、
JPEG保存 … カメラの画像エンジン
RAW現像 … 現像ソフト(メーカー純正 or サードパーティ)
です。
ご質問の、同じホワイトバランス設定でも
JPEG保存とRAW現像で色味が違うのは、
カメラの画像エンジンと
RAW現像ソフトの処理の違いです。
RAW現像ソフトとして定番のLightRoomは
Adobe社の考え方でホワイトバランスの色味を決めています。
カメラメーカーが考えるJPEGの色とは
完全に一致しないのは当然です。
また、
カメラメーカー純正のRAW現像ソフトを使っても、
ソフトのバージョンで色味が変わることがあります。
カメラのファームウェアに比べて
ソフトのバージョンアップ頻度の方が早いこと。
世代が進むにつれて、より美しい処理に進化するので
同じメーカーでも違いが生じることがあります。
「RAW保存しておくと、将来もっと美しい画像に変身する」
というのは、このあたりですね。
いずれにしろ、大事なことは
自分の好みの色を再現することです。
RAW現像なら何度も試行錯誤しながら自分の好みに
近づけられるメリットがありますね。
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