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2014.12.28 お遊戯会で失敗しない撮り方のコツ


フォトアドバイスの佐藤です。

今回はメールサポートでいただいた
ご質問の回答を紹介します。

他の方の質疑応答は大変勉強になるので
ぜひじっくりと読み込んで下さいね。


【ご質問】

一眼レフカメラの初心者です。
孫のお遊戯会の写真を下記の条件にて撮影したのですが
今ひとつブレに近い状況でクリアな出来となっていません。

設定条件が悪いのか、露出の問題かあるいは他に
足りないものがあるかアドバイスをいただければ有難いのですが。

また、一部の写真では顔の色が真っ白なものがあり
孫の父親がビデオで撮影時にも同様な現象があったとのことで、
これはもしかしたら会場の後部でのプロカメラマンたちの
一斉のフラッシュの影響かもしれないなと推察しております。

もしそういう場合は影響を受けない撮影方法があるのでしょうか? 
次回はキチンとした写真を撮りたく思います。

1、カメラ: キャノン EOS kiss X5

2、レンズ: キャノン EF-S 55-250mm
*所有レンズは上記の他2種あります。
キャノン EF-S 18-55 mm
キャノン EF50mm F1.8 (単焦点)

3、ストロボ:
キャノンスピードライト430EXⅡ
前面または前面斜め上照射

4、撮影場所: 
幼稚園内の小さな体育館。照明付き舞台上。
舞台から約8~10m後方より撮影。

5、撮影条件:
– 露出モード Pオート
– ISO感度 400または800
– WB オート
– 測光モード 評価測光
– AFモード AI SERVO
– 露出補正 なし
– 記録画質 ラージL


【回答】

お孫さんのお遊戯会の撮影ですね、
一瞬のシャッターチャンスを収めるために
緊張するシーンですね。

カメラの設定はほとんど問題ありませんので、
写真がクリアに写らない最大の原因として
『ブレ』が考えられます。


今回は撮った写真を拝見していないので、
いくつか可能性を挙げさせていただきます。


暗い場面の撮影で真っ先に気になるのが「ブレ」です。

今回の撮影では、
プログラムオート+ストロボ撮影なので、
シャッタースピードは1/60に固定されていると思います。

望遠レンズで撮影する場合、
手ぶれ補正機能があったとしても
1/60のシャッタースピードでは手ブレが心配です。
撮った写真の背景をよく観察して、
背景など動かないはずのものがブレていれば、
手ブレが原因です。

撮影時にカメラをしっかり固定するように気を付けてください。
狭い会場だと思いますので、三脚の使用はむずかしいと思います。
正しいカメラの構え方を実践したり、
一脚などを利用する方法も考えられますね。


背景がブレていないようでしたら、
次は被写体ブレが懸念されます。

動きの激しいプログラムの場合、動きを止めて撮るには
シャッタースピード1/250程度が必要です。

430EXの光量、舞台から8~10mの距離を考えると
この機種のGN(ガイドナンバー)43 から
ストロボが届く距離を計算すると

GN 43 × √4(ISO 800)÷ F5.6(レンズ開放F値)= 15m

なので、かろうじてストロボの光が届く距離ですね。

したがって、ストロボの止める力が十分に発揮されず、
シャッタースピード1/60のために、被写体ブレが生じた
可能性があります。

まず撮った写真を振り返って、動きが止まったシーンと
動いているシーンを比較してみてください。
明らかに動いているシーンでブレていれば
シャッタースピード不足による被写体ブレが原因です。

対象方法はシャッタースピードを上げることですが、
Pプログラムオートでは限界があります。
露出モードをシャッタースピード優先にして
1/250~1/500に設定してみてください。

副作用としてISO感度が3200程度に上がるので、
画面がザラザラする可能性があります。


こうなると、高ISO感度のノイズを我慢するか、
開放F値の明るいレンズを購入するかの2択になります。

より光量の多いストロボを使って、舞台近くで撮る方法も
考えられますが、環境光に比べてストロボの光が
勝ちすぎると不自然な色になるので気を付けてくださいね。

雰囲気を大事に撮るために、ストロボはあくまでも
補助として考えておいた方がよいでしょう。

他の撮影者のストロボが同時に
発光した場合の対処はありません。
こればかりは、数をたくさん撮って
いいタイミングを狙うことですね。


今回はストロボを使用されていますが、
お遊戯会のストロボ使用についてご提案です。

お遊戯会など舞台を自然な雰囲気で撮るには
ストロボに頼らず環境光に合わせて撮ることが大事です。

プロは失敗できないので、大光量のストロボで確実に撮りますが、
一般のカメラユーザーは一眼レフの機能をしっかり使えば、
ストロボがなくても納得できる写真を十分撮れるはずです。

環境光で撮れないほど暗いシーンがあるとしたら、
それはそういった演出ですので、無理にストロボを
光らせるのはどうなのかな?という配慮ができるといいですね。

ほとんどの場合、お遊戯会の撮影でストロボを
有効に使っている方は少ないと思います。

今回のように他の撮影者や観客への悪影響の方が
大きいこともありますので、いっそのことストロボ禁止が
望ましいのかもしれません。

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