フォトアドバイスの佐藤です。
「写真のチカラ」シリーズ
今回は、みなさんからいただいた中から
4件のエピソードを紹介します。
なぜ私は写真を撮るのか?
なぜ私はカメラと出会ったのか?
ほんの少しでも、
想いを馳せるきっかけになればと思います。
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釣りを生涯の趣味として半世紀。
これまでジャンルを問わず、いろいろな釣り場で
釣り師の姿を撮影してきました。
現役時代は紙面に掲載された写真を
欲しいと連絡してくる読者に紙焼きプリントを
郵送してう差し上げました。
しかし、大半の方は受け取ったとの返事もありません。
そんな中、丁寧な礼状をしたためてくれる方もいました。
特に「親子釣り教室に参加した」小学生の
お子さんからの手紙は誠意がこもっており、
親御さんの躾の良さが覗えました。
退職後、発表の場は自分のブログや
フェイスブックに代わりましたが、
そこでも事前の許可を得て撮影していますので、
SNSを通じて欲しいとの連絡があれば、
喜んでデータを送信させてもらっています。
紙の文化から電子社会に変わっても、
写真が結ぶ人々たちとの交流は
何か心を熱くさせてくれます。
1枚の写真から広がる「友達の輪」に一喜一憂しながら
今日もシャッターを押しています。
東京都 在住
森本さん
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写真歴45年余、76歳になった登坂です。
中学校と高等学校の教員を退職したのち、
上海の大学で日本語の教師を勤めて3年間上海で暮らしました。
その間、1台の写真機は私に人と人との交流に
大きな力を発揮してくれました。
写真は、私にとっては人と人とをつなぐ、
人の心と心をつなぐ宝物です。
1983年初めて中国旅行をした時、
北京の天壇公園で一人の女子大生と出逢い、
それから文通を始めました。
私が中国語の勉強を始めたのはその時からで、
日中交流にも多少役立ったと思っています。
1台の写真機とそのレンズを通して記録した写真は、
芸術である前に心と心を結び付ける道具であると思います。
新潟県 在住
登坂さん
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私は今年の秋で51歳になりますが、
過去に二度のホームレス生活を経験しています。
その日その日を精いっぱいに生きてきていますので、
月日を数えることはしないのですが振り返ることは時々あります。
一度目は37歳の春先だったと思います。
モトクロスレースに熱中するあまりに、
お金を使い続け借金の返済に行き詰まり
アパートを追い出された次第なのですが、
その時に身の回りの物をほぼ捨てました。
テレビやパソコンはもちろんのこと、
着る物さえ肌着数枚を残して川に流しました。
捨てた物の中には二冊のアルバムも含まれています。
子供の頃からの思い出が詰まったアルバム。
モトクロスレースで表彰台に上った時の写真もありましたが、
その全部を捨てました。
でもそれは、決して『やけくそ』になったからではありません。
必ず、立ち直る決意と自信があったからです。
そこで終わってしまうような生き方はしていない、
思い出はまた作り直せるという自負がありました
(実際に、その7年後にはモトクロスに復帰できました)。
その時に捨てた写真のすべてを記憶しているわけではありませんが、
苦しい生活の中でいつも思い出していた一枚の写真があります。
レース運営を手伝っているときの、
会場内の移動用に使っていた小さなバイクに跨って、
ヘルメットの中に満面の笑みを湛えている私の写真です。
それは、たとえその物が無くても、今でもいつでも心に取り出せて、
私を励まし続けてくれています。
去年の夏に、やはりモトクロスの練習中に、
上半身14箇所の骨折(頸椎4箇所、背骨2箇所を含む)という
大きな怪我を負いましたが、幸いにもその秋には再び
モトクロスコースを走れるまでに回復できたのも、
その写真のあの笑顔の自分があったからこそだと思っています。
今年2月に入り、少し無理がたたってきているかなあ、
という節が出てきまして、今はモトクロスを休んでいます。
二か月間、モトクロスマシンには乗っていませんが、
「また走るんだ」という思いは今も変わらず、
その写真とともに心に熱く深く焼き付いています。
それは、誰かに見せられるわけではない
誰かの為でも誰かの物でもない、
私だけの信念になっています。
その写真を撮ってくれた人をよく覚えています。
良く、私のことを見ていてくれていました。
おそらくそれを撮った時には、私がそれをこんなにも
大事に思い続けるとは考えてもいなかっただろうと思います。
でも私はそれを、こんなにも大事に思い続けています。
感謝しています。
私はそういう気持ちを持ち続けていれば、私にも誰か他の人の、
そういう写真が撮れることがあるのかもしれないと思っています。
自然に、そうなりたいと願っています。
「ありがとうございます」
愛知県 在住
藤井さん
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待ちに待った(7年間)、2011年10月7日に初孫誕生。
その出産直後から、今日平成26年4月20までの
2歳半の成長記録として撮影。
一年前は写真をみせても、当然理解できる年齢ではありません。
しかし、もうこの年齢になると以前よりは少し、
関心が孫の「表情」にあらわれつつあります。
この「表情豊か」さが、爺さん/婆さんの
(共に67歳/65歳)老い先短い、些細な楽しみ、
尚且つ癒しにもなっております。
「癒し」と言及しましたが、妻(65歳)はほぼ10年前
重篤な病気になり、要介護者です。
毎日が単調な生活で、気分をコントロールするのが苦手な様子です。
では何か解消する手段はないかと。
幸い、長女夫婦は車で15分の所に住んでいます。
月に1~2回ほど孫連れて遊びに来訪。
その時が妻にとっては「癒し」になっております。
このチャンスを活かしデジカメ一眼レフで撮影。
アルバムやパソコンにそれらを保存。
初孫が小学校の入学記念に、生誕から入学時までの
「撮影記録/動画」を本人にプレゼントする計画です。
この「撮影記録のチカラ」を4年後に、実体験する事でしょう。
間違いありません、確信します。
神奈川件 在住
西田さん
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フォトアドバイスでは、今回のような
「写真のチカラ」のエピソードを募集しています。
– 一枚の写真が人と人をつないだ
– 写真のおかげで励まされた、救われた
– 人の気持ちを豊かにする写真に出会った
など、身の回りで「写真のチカラ」を実感した
エピソードを教えていただけませんか?
・写真を撮る目的を見失った方
・写真を始めて間もない方
に「写真を撮る意義」に気づくきっかけになってほしい。
そういう願いを込めています。
日常の些細なことでかまいません。
簡単な文章でかまいません
ぜひ、「写真のチカラ」に気づいたエピソードをお送りください。
「写真のチカラ」エピソードを記入して送信する
↓
https://pro.form-mailer.jp/fms/ad3dd4c557634
シャッターを押すことで
「人と人のつながり」を創る
それが、一眼レフに出会った
私たちに課せられた使命なのかもしれません。
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