フォトアドバイスの佐藤です。
今回はメールサポートでいただいた
ご質問の回答を紹介します。
他の方の質疑応答は大変勉強になるので
ぜひじっくりと読み込んで下さいね。
【ご質問】
ミラーアップ撮影はどのような撮影に
効果があるのでしょうか?
ブレと関係があると思いますが、
三脚使用との関係など解説をお願いいたします。
【ご回答】
まず、ミラーについて説明します。
一眼レフのミラーとは、カメラからレンズを外して
マウントの穴をのぞき込むと見える、
傾いて取り付けられた鏡のことです。
ちなみに、ミラーレスはこのミラーを省略して
軽量小型を実現していますので、ミラーレスの中を
いくら探しても見つかりませんので、あしからず・・
一眼レフでは、このミラーでレンズを通った光を
ファインダーに導くので、ファインダーで被写体を
確認することができます。
そのままでは撮像素子に光が当たらないので、
シャッターを押した一瞬だけミラーが跳ね上がります。
ファインダーを見ていると、一瞬真っ暗になりますよね。
これが一眼レフの特徴である、ミラーの動作です。
近年、デジタル一眼レフが高画素化するにつれて、
このミラー動作によるブレが懸念されるようになりました。
ある調査によると、1/60でシャッターを切った場合、
2000万画素クラスで撮っても実質500万画素程度の
解像度しか得られない結果が出たそうです。
(日経エレクトロニクス 2009年5月4日号)
カメラのブレというと、手ブレと被写体ブレが有名ですが、
実はミラー動作のブレもシチュエーションによっては
重要だったりします。
当然、シャッタースピードが遅くなると、
このブレによる影響が大きくなるので、
シャッタースピードが低下する夜景はもちろん、
普段でも気になるかもしれませんね。
このブレをなくす方法がミラーアップ撮影です。
ニコンでは「露出ディレーモード」
キヤノンでは「ミラーアップ撮影」
という機能です。
この機能を「on」にすると、シャッターを押すと
ミラーが上がり、もう一度シャッターを押すと
シャッターが切れます。
ミラー動作とシャッター動作を時間的に分けることで、
ミラー動作の振動が落ち着いてからシャッターを
切ることができます。
ブレを抑えるには、できることはすべてやるべきなので、
ミラー動作によるブレを心配するのであれば、
ぜひ三脚とレリーズを合わせて使いたいですね。
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