フォトアドバイスの佐藤です。
今回はメールサポートでいただいた
ご質問の回答を紹介します。
他の方の質疑応答は大変勉強になるので
ぜひじっくりと読み込んで下さいね。
【ご質問】
逆光での撮影で空の青と建物の色を出したいときは
どのようにしたらいいのでしょうか?
建物にピントを合わせると空の青は出ますが
建物の色が出ません。
時間帯に関係がありますか?
PLフィルターも使っています。
【ご回答】
ストレートな回答は「露出補正」です。
写真は光の強弱に対して
絞りとシャッタースピードを基本とする
露出を適正にして写すものです。
被写体の明るさに大きな強弱がある場合は
どちらかに合わせて、どちらかを捨てる必要があります。
したがって、逆光の青空の建物は
空に露出を合わせて建物を暗く写すか、
建物に露出を合わせて空を白っぽく写すか
のどちらかの選択になってしまいます。
「どちらを選べばいいんだろう・・」
と悩む場合は、
「主役だと思った方」に露出を合わせてください。
あるいは順光で撮ってみましょう。
青空と建物は、順光で撮ると建物と青空の
露出値が近くなります。
ご質問のPLフィルターに関しまして。
空を青く強調できるPLフィルターは
太陽が90度前後の位置で最大の効果があるので
太陽角度が180度に近い逆光では効果はありません。
こちらも順光で仕様すれば効果は期待できます。
どうしても逆光で青空の色と建物の明るさを
両立させたいのであれば、以下のような方法があります。
◇ 方法1 ハーフNDフィルターを使う
水平線がハッキリしているフレーミング、
またはグラーデションで馴染ませやすい状態なら
ハーフNDフィルターで空の露出を下げる方法があります。
一般的には風景撮影で使われるフィルターです。
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◇ 方法2 日中シンクロを使う
ストロボの強制発光である
日中シンクロを使用すれば解決します。
当然ながら巨大な建築物には使えませんが。。
小さなキャンプロッジくらいの大きさなら、
フレーミングを工夫すれば可能かもしれません。
日中シンクロはポートレートでよく使われます。
画面に太陽を入れつつ、太陽に負けないストロボ光を
人物に当てる撮り方です。
◇ 方法3 デジタル処理でHDRを使う
HDRとはハイダイナミックレンジ合成の略です。
簡単に言うと、明るい、標準、暗いといった
数種類の露出差で撮影したものを、
それぞれの露出の良い部分を使い、
1枚の写真に合成して作り出す仕組みです。
全く同一のアングルでないと画面がズレてしまうので。
しっかりとした三脚で撮ることをおすすめします。
当然ながら、手持ちや動体撮影には使えません。
この合成の組み合わせで仕上がりが変わります。
やりすぎるとイラストのように不自然になってしまいます。
HDRはカメラ内蔵機能として搭載されている機種がありますが、
仕上がりにこだわるのなら、パソコン画面上で専用ソフトを
使った方が良いでしょう。
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全国の生徒さんが撮った日本のうつくしい「今」を見る