フォトアドバイスの佐藤です。
今回はメールサポートでいただいた
ご質問の回答を紹介します。
他の方の質疑応答は大変勉強になるので
ぜひじっくりと読み込んで下さいね。
【ご質問】
先日撮った朝日の写真を振り返ると、
太陽と海に反射する光が「白とび」している
ところが気になります。
ADLを「より強め」にするとか
「HDR」を使用するとか、
ハーフNDフィルターを使用するとか
していたら、白とびが防げたのかな?
と思うのですが、
初めて撮る朝日でしたのでこの様な情景になるとは
予測もしておりませんでしたし、それが
原因で白とびすることも全く頭から飛んでいました。
従いまして、
その対策のためのカメラの事前設定なども
全く考えてもいませんでした。
通常、朝日や夕陽を撮影 するとき、
どの様な準備(設定)をしておけば宜しいでしょうか。
【ご回答】
これが結論になってしまいますが、
白飛びは気にしない事です。
たとえば太陽の光芒は飛んで当たり前ですよね。
この、狭いダイナミックレンジで白く飛ぶことが
綺麗な風景写真のコツとも言えます。
したがって、特別な意図が無い限り
白飛びと黒潰れはあって当たり前です。
むしろそれを利用するくらいが
人の目には自然(綺麗)に見えます。
※ 特別な意図とは、たとえばウエディング写真で
※ 顔は肌を飛ばし気味で明るく撮りたいけど
※ 白いウエディングドレスが飛ぶのは困る・・とかですね。
画面の真ん中に水平線を入れた構図なら
ハーフNDフィルターがつかえます。
ただし、構図が固定されてしまうので、
メインの解決方法にはしたくないですね。
HDRは人によりますが、
中村カメラマンはほとんど使いません。
知人のアマチュアカメラマンで
朝日の白飛び黒潰れを嫌い、
HDR強めで撮っている方がいます。
その写真を中村カメラマンが見ると写真が不自然で、
せっかくの情景が活かせていないように感じます。
したがって、これも特別な意図が無い時は
使わない方が自然で良いと思います。
どうしても使いたい場合は、カメラのHDRに頼らず、
段階露光した写真を自分で合成してみましょう。
写真はRAWで撮られてるんですよね。
JPEGだと最初の設定で決まってしまいますが、
RAWなら後の現像処理で変えることができます。
パソコン上でピクチャーコントロールを
変更するとイメージが大きく変わります。
たとえば風景モードではコントラスが上がるので
白飛び黒潰れが増える傾向にあります。
この陰影の強いダイナミックレンジが
風景ではむしろ綺麗に見えることがあります。
ニュートラルにすると、白飛び、黒潰れが抑えられた
まさしくニュートラルな状態になります。
意外にデジタルでもトーンがある事に気付きます。
ただ、やや浅い印象に撮れる感じです。
現像ソフトで実際に切り替えて
見比べてみると良いと思います。
気になる白飛びがあるのなら
ニュートラルモードから、白飛び状態を見ながら
コントラス等を調整しても良いですね。
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