フォトアドバイスの佐藤です。
今回はメールサポートでいただいた
ご質問の回答を紹介します。
他の方の質疑応答は大変勉強になるので
ぜひじっくりと読み込んで下さいね。
【ご質問】
APS-Cがフルサイズに対して、
「劣っている点」はなんでしょうか?
EOS 6Dと7Dなら、どちらを推奨されますか?
大枚はたいて買ったシグマの標準ズームレンズ、
17-50mm F2.8 DC OS HSMは、
APS-C専用とありますので
フルサイズ機には使用できないのですね。
【ご回答】
まず、フルサイズについて説明します。
24x36mmセンサーサイズ、35mmと呼ばれますが、
これはフィルムの幅のサイズなので
デジタルカメラの撮像素子では不自然ですね。
フルサイズの面積はAPS-Cの約2倍。
その2倍の面積がいろいろ有利とは言われます。
・画質&トーン、諧調
フルサイズは撮像素子の面積が大きいので、
画素ピッチを狭めずに画素数を増やせます。
一方で、画質の見た目の違いは
モニタの拡大率やプリントのサイズにもよります。
よほど大きなプリントとかパソコンで無理に拡大すれば
違いが出ますが、個人差はありますが一般的には
期待したほど劇的に画質は変わらない感じだと思います。
センサーと画像エンジンの性能にもよりますので、
新しいAPS-C機の方が旧フルサイズよりも綺麗
という事も十分考えられます。
・高感度特性
これも画素の面積と関係ありますね。
物理的に光を多く取り入れられますので。
Nikon D4のように高感度を強くするのに
特化したカメラもあります。
EOS 6Dも高感度に強いようですね。
使い方にもよりますが、
実際に使う感度はIS0800くらいまでが多いので、
そうした意味ではAPS-Cでも同じかもしれません。
フルサイズの利点は、ISO感度を上げた時の
ノイズ耐性に差が出やすいですね。
・背景のボケ
同じ画角(焦点距離ではない)で
同じアングル、同じ絞り値では
フルサイズの方がボケが大きくなります。
ポートレートには有利です。
反面、背後までピントを合わせたい時は
APS-Cの方が便利です。
フィルムと同じ画角と焦点距離の感覚を
適用したいためにフルサイズを
使われている方も多くいらっしゃいます。
フィルム時代からの慣れですね。
50mmが標準レンズなど、この感覚的な問題は
ベテランの方には大きな利点です。
ベテランの方が「フルサイズフルサイズ」というのは
この部分も大きいのかもしれませんね。
次にAPSーCの利点です
APS-C専用レンズはフルサイズ用より小型で安価です。
たとえばお手持ちの
17-50mm F2.8 EX DC OS HSM [キヤノン用]
約\32000(価格.COM安値で)
重量/565g
これがフルサイズだと
17-50mmで(約27-80mm相当)で近いスペックのレンズだと
24-70mm F2.8 IF EX DG HSM (キヤノン用)
http://kakaku.com/item/K0000012296/
になります。
約\74500
重量/790g
価格は倍以上重さも200g増しになってしまいます。
レンズ数本持ち歩くとなったら、
その差はかなりのものですね。
望遠にも有利です。
焦点距離が実質1.6倍になるという事は
300mmが約480mm相当です。
高価なフルサイズ500mmを購入しなくても
300mmで同等の画角が手に入ると
スポーツや野鳥撮りの方には
非常にコストパフォーマンスが高いですね。
もちろん500mmよりはるかに軽量です。
EOS 7Dと6Dでは・・
7DはAPS-Cプロ機という位置づけもあって、
カメラの格式では7Dが上です。
7Dは考え方によると5D mark IIIクラスと
思って良いです。
7D mark IIが出れば、相当レベルの高い
カメラになると思います。
買い増しの悩みわかります。
写真というのはそうして機材もレベルアップするものです。
たしかにEF-Sレンズ(APS専用レンズ)が
フルサイズに装着出来ないのは、
キヤノンの困った点ではありますね。
ニコンはDX(APS-C)レンズは
フルサイズ機でもAPS-C機として使用可能。
フルサイズ移行なら6Dよりも5DⅢを頑張って!とも思います。
すでにカメラはあるのですから急ぐ必要も無いですし。
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