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2017.04.14 明るい単焦点レンズの思わぬ注意点とは?

メールサポートでいただいたご質問を紹介します。

【ご質問】

現在所有しているのが
・Canon 6D
・EF24-105 F4L IS
・EF50mm F1.8 STM

主な被写体は
・イベントや撮影会のコスプレイヤーさん
・猫カフェの猫
・外食時の料理
・旅行先の風景

です。


ステージ上の被写体をもっと寄って撮りたいので、
焦点距離35mmの単焦点レンズを検討しています。

候補は次の通りです。
EF35mm F1.4L ⅡUSM
EF35mm F2L IS USM
SIGMA 35mm F1.4 DG HSM(Art)


夏場の昼間の屋外でF1.8のレンズで撮影していると、
シャッタースピードが1/4000で足らないことがあります。

F1.4ともなるとますますシャッタースピードが
追いつかなくなる事が予想されますが、
どうすればよろしいですか?


【回答】

35mmの単焦点レンズ、いいですね。

私も、APS-C+22mmの単焦点(35mm相当)を
持ち歩いていますが、いいなと思ったら
すぐに撮れるフットワークの軽さを楽しんでいます。

人物撮影でのフルサイズ35mmは
被写体に寄って撮影する画角ですね。

35mmは広角レンズの分類に入るので
人物と背景を組み合わせた撮影を
楽しめますね。


さて、

夏場の屋外でF1.4だと
シャッタースピードが追い付かない


に関して、補足解説します。


ご存知の通り、カメラは
ちょうどよい量の光をカメラに貯め込むために
絞り」と「シャッタースピード」で
入ってくる光の量をコントロールします。


もし露出の基本がまだの方は
こちらで勉強してみてください
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さて、今回の35mmF1.4のように
単焦点レンズの魅力は明るいF値です。

F値が明るいレンズは、
暗いシチュエーションでもブレずに撮れるので
一般的にはよいレンズと言われます。

一方で、
夏場の屋外など強烈な明るさで
開放F値で撮ろうとすると、
カメラはシャッタースピードを上げて
貯め込む光をコントロールしようとします。


ところが、
カメラのシャッタースピードには上限があります

上位機種で1/8000、EOS 6Dの場合は1/4000です。

このシャッタースピードで抑えきれないほど
強い光が入ってきた場合、

絞り優先で撮影していると、
シャッタースピードが「1/4000」で点滅して
シャッターを押せなくなります。

マニュアル露出ならシャッターを押せますが
露出オーバーで写真が白っぽくなります。


これが、
「夏場の屋外でF1.4だと
シャッタースピードが追い付かない」
理由ですね。


対策として、

拡張ISO感度を使う方法があります。
通常、ISO感度の最低値はISO100ですが、
カメラメニューの設定でL=50に下げることができます。

そうすれば、シャッタースピード1/4000でも
対応できる可能性があります。


NDフィルターを使ってもよいのですが、
付け外しの手間を考えると
絞りを絞った方が早いこともあるので、

どうしても開放で撮りたいときの
手段として考えておいた方が
良いかもしれません。


あるいは35mmの画角を利用して、
開放F値ではなくf8まで絞り込み
背景をしっかりと描くのもいいですね。

人物撮影というと背景をボカす写真を
イメージされることが多いですが、
そういった写真は80~100mmの中望遠レンズに任せて、
35mmでしか撮れない写真を楽しんでみましょう。

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