一眼レフの上手な写真の撮り方を解説するメルマガ
フォトアドバイスの佐藤孝太郎です。
メールサポートでいただいたご質問の
回答を紹介します。
【ご質問】
「流し撮り」を初心者の私に教えてください。
春になると、大和川の土手に菜の花が一面に咲き、
とてもきれいなのです。
この菜の花を手前に流し撮りして、向こうに見える
(100~200mぐらい)橋上の近鉄電車を入れて
撮ってみたいと思っています。
【ご回答】
流し撮りとは、シャッター速度をやや遅めにして、
そのシャッターが開いている間、走っている電車を追う事により
電車はクッキリ目に写り、回りの景色が流れているという撮り方です。
黄色い菜の花が流れると綺麗そうですね。
ポイント、注意点はというと
シャッター速度の決定で流れ方が変わる。
もちろん動いている被写体のスピードでも変化します。
ですので、シャッター速度の設定がとても大事です。
そのシャッター速度はと言うと、
鉄道だと1/30~1/8秒の間くらいだと思います。
それ以上速ければ止まって写ってしまいますし動きも少ない、
遅いと流れは大きくなりますが、上下の手ぶれのリスクも出てきます。
これは列車との距離
⇒遠すぎると流れにくい、近いと動きが速すぎる、
使用するレンズの焦点距離
⇒あまり望遠だとながれるが追いかけるのが難しくなる、広角だと動きが少ない、
等にもより変化します。
ですので、レンズ焦点距離は最初は標準から中望遠くらい
(50~100mmくらいでしょうか)が良いと思います。
(APS-C機だと200mmだと望遠すぎて最初は難しいかもしれませんね)
それらで1/30~1/8秒で変化させながら
ベストのシャッター速度を数枚試写してみて
本番に望んでみて下さい。
ここは臨機応変が良いです。
絞り優先Aモードより、シャッター速度優先Sモードで、
シャッター速度を始めから決めて撮った方が良いです。
晴天なら、ISO感度はスローシャッター速度にしたいので
低めISO100(それ以下でも良い)が良いと思います。
明るさの補正は露出補正でやるのが良いでしょう。
最初1カットめ試写してみて明るすぎればマイナス補正、
暗ければ+補正です。(撮影後、0に戻し忘れないように)
シャッター速度優先なので絞りはカメラが自動で決めてくれますが、
シャッター速度優先はそのシャッター速度で切れない状況があります。
(たとえば暗いのに1/8000を指定しても撮れませんし、
晴天で1秒とか指定しても対応する絞りが無いので撮れません)
晴天で1/8くらいだとその可能性もありますので、
ファインダー内の露出計の指示もちゃんと見て確認して下さい。
取り扱い説明書のシャッター速度優先も読んでおいて下さい。
(あまり晴れると、光量を減光するNDフィルターが、
もしかすると必要かもしれません)
そしてカメラ(レンズ)に手ぶれ補正がある場合、
offにした方が誤動作がなく良いと思います。
アングルは中井精也氏がYouTubeに出しています。
http://www.youtube.com/watch?v=XVMzwQHueUo
まとめると
ISO感度はスローシャッター速度にしたいのでISO100
(曇りで暗ければ上げても良いですよ。これは目安です)
レンズ焦点距離は最初は標準から中望遠くらいが撮りやすい。
手ぶれ補正がある場合、off。
シャッター速度優先Sモードで、1/30~1/8秒
ファインダーで追い続けながら、ベストのタイミングで
そのままシャッターを切って下さい。
カメラだけ回さず、上下のブレ対策で腰で回る感じが良いかな!
手持ちでも良いですが、三脚に付けて回転のパーン棒を
緩めておいて動かしながら撮る方法もあります。
いいね!して最新記事を受け取る
この記事を友達に教える
全国の生徒さんが撮った日本のうつくしい「今」を見る