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2012.03.17 一眼レフ☆マニュアル撮影のコツ

一眼レフの上手な写真の撮り方を解説するメルマガ
フォトアドバイスの佐藤孝太郎です。
 

今回はメールサポートでいただいた
ご質問の回答を紹介します。
 

【ご質問】
 

今回の質問なのですが、マニュアルモードについてです。
 

これまでほとんどすべて絞り優先AVモードで撮影してきて、
シャッタースピード、ISOなどはカメラ任せにし、
時々露出補正をしておりましたが、最近マニュアルモードを
少しずつ覚えたい気持ちが高まって来ました。
 

絞り、シャッタースピード、ISOをどの順番で調整すればいいのか
迷うことが多く、三脚を使ったマクロ撮影をのぞいては、
ほとんどAVモードに落ち着いてしまうことの繰り返しでした。
 

街角で良い被写体、特にパリの街を歩く恋人たちの姿などを捉えるときには
AVモードがとても便利ですが、じっくりと被写体と向き合いたい時、
特にポートレートなどを撮りたいときには時間をかけられるので
マニュアルモードを覚えたいと考えております。
その場合、どの順番で設定をすればいいでしょう?
 

また今でも時々迷うのは絞りと露出補正の使い分けです。
どんな時に絞りを調整して、どんな時に補正を使えばいいのでしょう?
(ごく初歩的な質問でお恥ずかしいです)
 

 

【ご回答】
 

是非、マニュアル露出を覚えて下さい。
 

設定の順番から書きますね。
 

まず、ISOです。
 

これはフィルム時代のフィルムからの選択と似た感じです。
機材はたしかCanonでしたよね。(Nikonだと200スタートの機種がある)
快晴ならばISO 100
曇りや夕方、又室内など少し暗い状況ならISO400(ISO200は間の明るさ)
ここまでは画像の差はそれほどありません。
ISO800以上に上げるとノイズが出やすくなるので、ISO800以上はかなり暗い場合ですね。
(手ぶれよりは、ノイズの方が良いので手ぶれしそうなら800以上でも良いです)
 

ISOを決めたら、次にポートレートなら絞りを決めます。
背景をボカしたいのならF2.8くらいまでにします。(レンズにもよる)
50mmならF1.4など解放値で撮るのが、1番ボケは綺麗ですがピントもシビアになります。
又、望遠になるほどボカしやすくもなりますので、F2.8は目安として覚えておいて下さい。
 

それに合わせてシャッター速度を決めます。
カメラ内表示のプラスマイナス0の真ん中の位置が、
カメラTTL(スルー ザ レンズ)の計った適正の値です。
シャッター速度を変化させて、ISO100、F2.8時の適正露出
シャッター速度に合えば真ん中になります。
ただ、この状態では絞り優先オートF2.8時の数値と全く同じ露出数値です。
(手でシャッター速度を変えたか、カメラが自動でそこに合わせたかの違いだけです。)
マニュアルの場合、ここでシャッター速度や絞りを微調整する事で、
露出を明るくしたり暗くしたり調整ができます。
(人間露出補正です。絞り優先オートのままでは、絞りを動かしてしまうと
それに合わせてシャッター速度もスライドして動いてしまいますね。)
ファインダー内露出計が、プラスかマイナス、どちらかに振れている状態です。
もちろん、被写体によっては真ん中で撮ってもOKです。
いちいち、露出補正をしなくても良いのがメリットです。
 

風景なら絞りをF11前後にしてあとは上記と同じです
(三脚があった方が良い場合があります)
 

ポートレート、風景以外で一般的な撮影では
上の要領でシャッター速度を先に決めて下さい。
目安は手ぶれしないスピードです。
一般に1/60以上なら大丈夫な場合が多いですが、
できればもう少し速いスピードが良いです。
レンズの焦点距離X2倍の速度なら、おおむね大丈夫でしょう。
例 50mmなら50×2=100  シャッター速度1/100以上
 

シャッター速度を決めたら絞りを動かし、
カメラ内表示のプラスマイナス0の真ん中の位置にします。
あとの微調整は上記と同じです。
 

絞りは
開けるとボケを生かせる。
ポートレートなどには良いですね。
シャッター速度を速く出来る。
動きものスポーツなどに向いています。
(スポーツはシャッター速度を先に決めますが、
結果として絞りは開け気味になります)
 

絞ると
被写界深度を深く出来る。
ボケの逆で、手前から背景までピントが合います。
風景などはこれが良いですね。
ただし、シャッター速度はその分遅くなります。
 

絞りの決定はこれらの被写体で決めて下さい。
 

露出補正は
人物などはプラス
逆光時もプラス
白い物を白く撮る時はプラス
プラスは明るくしたい時ですね。
 

風景などはマイナス補正が綺麗に写る場合が多いです。
黒いものを撮る時はマイナス補正。
(補正しないとカメラは黒をグレーに写してしまいます)
 

黒い紙と、白い紙を用意して、同じ条件で
アップ気味にテスト撮りしてみて下さい。
どちらも普通に撮るとグレーに写ります。(補正0時)
オート露出とマニュアル露出で、
これらがちゃんと黒く写せる、白く写せるが出来れば
露出補正のコツが分ると思います。

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