一眼レフの上手な写真の撮り方を解説するメルマガ
フォトアドバイスの佐藤孝太郎です。
メールサポートをご利用いただいている方からの
ご質問とご回答を紹介します。
【ご質問】
カメラ(レンズ)によっては30以上に設定できますが、
このように大きなf値で撮影された写真
(データが記載された物に限りますが)は見たことがありません。
実際に使われることってあるのでしょうか?
どんな時に使うことが想定されているのでしょうか?
【ご回答】
フィルムの中判(ブローニーサイズ)や
大判の4×5インチ以上などのカメラでは、
風景など被写界深度の必要な場合は
f32以上の絞りが使用されていました。
風景で有名なアメリカの写真家アンセル・アダムス氏
(1902年2月20日 – 1984年4月22日)などが
f64などの絞りで撮影していたという、
伝説というか話が有名です。
余談ですが、
最近ではカメラバックの名前にも使用されてますね。
(f64というアンセル・アダムス氏含めた写真家グループが存在した)
さてご質問は、デジタル一眼レフレフでの話ですよね。
結論として、使用される事はほとんど無いでしょう!
一般的なデジタル一眼レフだと、
あまり絞り過ぎると逆にピントが甘くなる回析現象
(小絞りボケとも言います)が出てしまいます。
これは光学の原理的に発生するので、
回避はできません。
絞りを逆に開放へ近づけると、回折現象は
目立たなくなって解像度が上がります。
一方、今度はレンズの収差が目立ってきます。
そこで、レンズの解像度と収差の少なさの
ちょうどよいところを使えるという意味で、
「最適な絞り値は開放から1段絞る・・」
と言われているのです。
ちなみにAPS-Cで回析現象が目立たない範囲として、
f11くらいまでと言われます。あくまでも経験則です。
あとは、意図的に明るい時間帯に
シャッター速度を落としたい場合に
使用する事があると思います。
滝などの水の流れを表現したい場合。
通常NDフィルターを使いますが、
簡易的にf値を絞って代用します。
ありがとうございました。
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