メールサポートでいただいたご質問を紹介します。
【ご質問】
SONY α7R を使っています。
花のクローズアップの
ピント合わせについて質問します。
花の場合、雄しべの先に
ピントを合わせようとしていますが
上手く合わせることができません。
対象が小さいため、ファインダーでは
ピントがどこに合っているかよく分からない
カメラがどうしても少し動く
花自体も風で揺れる
ことが原因だと思います。
うまく撮れたと思っても、作品を
拡大画像で見ると微妙なブレが入り、
プロの作品のように
どこまでもすっきりということは
ほとんどありません。
手持ちで大きなシャクナゲを撮ってみましたが
ご覧の通りの失敗作ばかりでした。
なにかよい方法がありましたらお教え下さい。
【回答】
花のクローズアップ撮影で
ピント合わせに苦労されているのですね。
花はわずかなピントの違いで
印象が全く変わってしまうので、
花撮影において、
ピントは最重要ポイント
と言えますね。
ご存知の通り、
・花が風で揺れる
・接写のため被写界深度が非常に浅い
(被写界深度はカメラと被写体との距離が関係します)
・一脚を使っても体が揺れる
といった理由で、花のピント合わせは
難易度が高くなってしまいます。
ではプロカメラマンはどうしているかというと・・
プロといえども、
ピントは百発百中ではなく
何枚も何枚もシャッターを切って
その中からベストな一枚を選んでいます。
したがって、
数回のシャッターで決めようとせずに
何百回でもシャッター切っている
という気持ちで撮ればいいのです。
もちろんやみくもに撮るのではなく、
・風がやむのを辛抱強く待つ
・体全体でカメラを支える
など細心の注意を払ってシャッターを切ることで
ピントの合う確率を上げることができます。
花のピント合わせの基本をおさらいしましょう。
(過去に実践講座 花撮影を受講された方の作品より)
花はシベを狙うことが基本ですが、
花弁や別の場所でも構いません。
撮影者がどこを狙いたいか?
という意図が大事です。
お使いのカメラは
電子ビューファインダーなので
光学ファインダーに比べて
微妙なピントが見えにくいかもしれません。
花のピント合わせは光学ファインダーと
MFマニュアルフォーカスが適していますが、
背面液晶のタッチシャッターでも
うまく撮れることがあります。
MFマニュアルフォーカスや
背面液晶などを活用して
自分が撮りやすいスタイルを
見つけてみてください。
また、カメラの設定に関しまして。
今回のお写真を拝見しましたが、
シャッタースピードが1/80に
設定されています。
ISO感度が100と余裕があるので
シャッタースピードを
1/250くらいに上げてみましょう。
シャッタースピードを上げることで、
撮影者と被写体が動くブレが低減されます。
このとき、ISO感度は320程度なので
画質は問題ないと思います。
なんといっても花撮影は機材と経験が大事です。
たくさんの花を撮り続ける中で、
「この花はここを狙うとよい」
とか、
「この色の花は露出を明るくすると映える」
といった勘所が養われます。
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