フォトアドバイスの佐藤です。
今回はメールサポートでいただいた
ご質問の回答を紹介します。
他の方の質疑応答は大変勉強になるので
ぜひじっくりと読み込んで下さいね。
【ご質問】
背景のカップをぼかして、
本を主役にしたかったのですが、
カップがうまくぼけてくれませんでした。
このような場合は、カップをもっと後ろに
配置する方がよいのでしょうか。
・左側に窓
・単焦点レンズ
・オートフォーカス
http://photo-advice.jp/wp/wp-content/uploads/2014/11/001.jpg
以下、EXIF情報より
・焦点距離 50mm
・絞り優先
・f2.2
・シャッタースピード 1/3200
・ISO感度 1600
【回答】
お写真から
「自宅でくつろぎながら楽しい旅の計画を練る」
というイメージが伝わってきます。
写真の重要ポイントである
「何を伝えたいか」がよくわかるので、
その点はOKですね!
ただ、なにか惜しいというか、
整理記しきれていないモヤモヤも
伝わってきます。
背景のボケは
1. レンズの焦点距離
2. 絞り値
3. カメラの位置およびピント位置からの距離関係
で決まります。
今回は50mm単焦点レンズを使って、
開放に近いf2.2で撮っているので
上記の、1.2.は変えることが難しいですね。
したがって、
3.を利用してカップを奥に配置することを
やってみるとよいでしょう。
画面の構成に着目すると、
画面に斜め線の構図を意識して
全体的に調和を撮ろうとしていますね。
一方で、ラテが注がれたカップの
切り取りが少し中途半端に感じます。
テーブルフォトは主役と脇役のわずかな
配置の違いが、全体の仕上がりに大きく影響します。
できればカメラを三脚に固定して、
根気強く配置を試行錯誤してくださいね。
また、EXIFを確認すると
・シャッタースピード 1/3200
・ISO感度 1600
となっています。
ISO1600はノイズが心配されます。
テーブルフォトならISO400以下で撮りたいですね。
手持ちでもシャッタースピード1/800程度なら
それほど手ぶれは気にならないでしょう。
三脚を使うと手ぶれを防ぎながら
シャッタースピードを落とせるので、
ISO感度を下げてノイズを減らすことができます。
できれば、露出(画面の明るさ)にも
こだわりたいですね。
「自宅でくつろぎながら楽しい旅の計画を練る」
ことをイメージされていると思いますので、
プラス補正で画面を明るくすると、
よりイメージに近づくと思います。
その場合、サイド光のほかに、
逆光+プラス補正も試してみましょう。
あるいは、あまり楽しくない旅の企画を
イメージされているのであれば、
今回のように暗めに撮ってアンニュイな様子を
伝えてあげるのもよいでしょう。
別の視点からの提案ですが、
今回のように本が主役でカップが脇役の配置のほかに、
カップを主役にして、旅の本をなんとなく想像できる範囲で
背景に配置しても面白いかもしれませんね。
繰り返しますが、テーブルフォトは
試行錯誤を楽しむ撮影です。
やっていくうちに、思いがけないアイデアが
ひらめくことがありますので、頑張ってくださいね。
いいね!して最新記事を受け取る
この記事を友達に教える
全国の生徒さんが撮った日本のうつくしい「今」を見る