フォトアドバイスの佐藤です。
2月のCP+でも発表されていましたが、
パナソニックの新機種 GH4が
4月24日に発売されます。
パナソニック公式サイト 「LUMIX DMC-GH4」
http://panasonic.jp/dc/gh4/index.html
既存機種の「DMC-GH3」(2012年12月)の
上位モデルとなるので、DMC-GH3は併売されるようです。
GH4の特徴は、
・撮像素子と画像エンジンを一新したこと、
・AF性能が向上したこと
・ミラーレスとして初めて4K動画に対応したこと
が挙げられます。
ここでは、AF性能向上について解説しますね。
※ AF…オートフォーカス(自動ピント合わせ機能)
GH4の新AFは「空間認識AF」という名称です。
これは「Depth from Defocus」という技術を応用したもので、
複数の画像から画面内の対象物の距離を割り出すものです。
基本的に、ボケの大きさは
・絞り値
・焦点距離
・ピント位置
・カメラと被写体との距離
で決まります。
絞り値を小さく(絞りを開ける)したり、
マクロレンズで近くの被写体にピントを合わせると
背景が大きくボケるのもこのためです。
つまり。。
・絞り値
・焦点距離
・ピント位置
☆カメラと被写体との距離
から「ボケの大きさ」がわかるのなら
同じ考え方で
・絞り値
・焦点距離
・ピント位置
☆ボケの大きさ
から「カメラと被写体との距離」
もわかることになります。
実際には
ボケの大きさが異なる複数の画像を使って、
ボケを正確に認識しています。
また交換レンズの性能も加味して、
より正確な計算結果に仕上げています。
これまで、ミラーレスのAFで王道だった
コントラストAF方式は、ピントが大きく外れたところから
ジャスピンまで持って行くのに時間がかかっていました。
しかし、「Depth from Defocus」なら
数枚の画像から「カメラと被写体との距離」が
計算されるので、ジャスピン近くまで一気に
ピント位置を持って行くことができます。
こうして高速なAFを実現することができたのが、
GH4の「空間認識AF」ですね。
こうした、原理を応用した新機能は
説明を聞くと簡単なように思えますが、
実際に実用化まで持って行くには
途方もないトライ&エラーがつきものです。
被写体によっては上手く距離計測ができない。。
処理に時間がかかりすぎるなど、様々な苦労が
あったと思います。
昔のTV番組、プロジェクトXもそうでしたが、
我慢強く壁を一つ一つ乗り越える日本の技術者の
情熱にこれからも期待したいですね。
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