一眼レフの上手な写真の撮り方を解説するメルマガ
フォトアドバイスの佐藤孝太郎です。
メールサポートでいただいたご質問の
ご回答を紹介します。
他の方の質疑応答は大変勉強になるので
ぜひじっくりと読み込んで下さいね。
【ご質問】
7月28日(土)夕方、お祭り「戸畑祇園山笠」の
桟敷席にて撮影を行う予定です。
時刻は午後6時~夜8時頃まで。「戸畑祇園山笠」の特徴は、
同じ山車が日没前と後で装いを変えるところです。
提灯を取付ける夜バージョンは、有名です。
装備はEF70-300 f/4-5.6LIS USMの望遠を中心に考えております。
外部ストロボも用意していこうかと思います。
機材はEOS Kiss x4 です。
質問:
①
日没前後で、カメラの設定を変える
必要があると思いますが、注意すべき点は?
②
ストロボを焚くには被写体との距離が
どれくらい以下なら有効でしょうか。
③
ストロボを焚くには被写体との距離が離れすぎている場合、
ISO感度で対応することになりますが、画質を悪くしない
程度の数値はどれくらいでしょうか。
④
防護目的でよく使いますが、このシチュエーションで
カメラのフードをつけることでの影響はありますか?
日没後は、露出上弊害があるのでしょうか。
⑤
画質設定は、連射の場合JPEGとなるかと思いますが、
露出補正で注意すべき点があったら教えてください。
RAW設定でもいけるなら、そちらを選びたいのですが・・・。
⑥
オートフォーカスは、動いている被写体対応を考え,
ワンショットAF以外かと思いますが、AIサーボAFと
AIフォーカスAF のどちらがよいのでしょう。
私はAIフォーカスAFではないかと思いますが。
【ご回答】
①
日没前後で、カメラの設定を変える必要が
あると思いますが、注意すべき点は?
どちらも基本は
ISO400(※夜は場合によりあげます)
WBは晴天(雰囲気が出る)
が良いでしょう。
日没前は絞り優先オートが撮りやすいでしょう。
日没後は、
ストロボ使用ならば、まずはPプログラムオートが撮りやすいです。
PプログラムオートはISO、WBは自分で決められ、
あとはカメラがやってくれるモードです。
絞り優先ですと、選択した絞り値により
シャッター速度がバラツキますし、
ストロボが手前しか照らさない可能性があります。
これで撮影してみて、もしモニター確認で暗く感じる場合は↓
場合により(距離がある場合)は、
Sシャッター速度優先オートでスローシャッターを選択して
ストロボを光らせると、ストロボで手前、スローシャッター速度で
背景の祭りを写し込む事ができます。
スローシャターですので、三脚を使用するのがベストではあります。
選ぶシャッター速度は、何枚か試写してみて
モニターで確認してみて下さい。
提灯の明るさにより変わりますが、
まずは1/30以下から試してみて下さい。
遅くするほど、ブレは大きくなってしまいます。
その場合はISOを上げて下さい。
②
ストロボを焚くには被写体との距離が
どれくらい以下なら有効でしょうか。
原則、外部ストロボでないと光は届かないです。
ストロボには、表記のガイドナンバーがあります。
(内蔵はGN12/ISO100)
この数字はISO-100の場合の数字ですので、
ISO-400での使用の場合はX2倍の数字になります。
(内蔵の場合はGN24/ISO400になります)
このガイドナンバーから、使用する絞り値を÷(割る)と
光りの届く有効距離がでます。
内蔵はGN24/ISO400なので
これを70-300mmのf5.6で割ると
24÷F5.6=4.2m
4mくらいしか届かないとなります。
ですので、なるべく大きなガイドナンバーの
外部ストロボが有利となりますね。
③
ストロボを焚くには被写体との距離が離れすぎている場合、
ISO感度で対応することになりますが、画質を悪くしない程度の
数値はどれくらいでしょうか。
ISO400までは、画質が綺麗です。
ISO800がやや落ちます。(問題無いくらいです)
ISO1600を超えるとザラザラ感が増えていきます。
ただし機種によりますので、本番前に適当な場所で
テストしてみると良いと思います。
ただ、ブレるよりもザラザラの方が綺麗に見えるので、
ここは天秤にかけるしかないです。
④
防護目的でよく使いますが、このシチュエーションで
カメラのフードをつけることでの影響はありますか?
日没後は、露出上弊害があるのでしょうか。
人ごみの中ですし保護目的、街灯の影響での
ハレーションもあるので、つけた方が良いとは思います。
ただし、ストロボの光りがフードが邪魔で
ケラレル場合があるので、この場合は外します。
広角レンズ使使用時や、望遠の長いフードはこのケラレ注意です。
フードでの露出上弊害は、どの状況でもありません。
⑤
画質設定は、連射の場合JPEGとなるかと思いますが、
露出補正で注意すべき点があったら教えてください。
RAW設定でもいけるなら、そちらを選びたいのですが・・・。
露出補正は回りが暗いので、(それにひっぱられ)
オーバー露出になるようでしたら有効です。
ちょうちんの明るさにひっぱられ、アンダーになる場合も・・・
アングル、状況しだいですので、これは現場で
試写して決めるのがベストでしょう。
RAWでも撮影できるなら、後でWBや露出の調整もできるので保険にもなります。
明暗差のトーンもRAWのほうがかなり有利です。
RAW注意点は
ファイルが重くなるので、連写が途中で止まる、
沢山撮れないがマイナス面です。
メディアカードに余裕があるのなら、RAWでも撮ると良いでしょう!
⑥
オートフォーカスは、動いている被写体対応を考え,
ワンショットAF以外かと思いますが、AIサーボAFと
AIフォーカスAF のどちらがよいのでしょう。
これは慣れたやり方でやってみて下さい。
任意のポイントをセレクーターで選んで撮るのが
撮りやすいかなーとは思います。
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全国の生徒さんが撮った日本のうつくしい「今」を見る