フォトアドバイスの佐藤です。
今回はメールサポートでいただいた
ご質問の回答を紹介します。
他の方の質疑応答は大変勉強になるので
ぜひじっくりと読み込んで下さいね。
【ご質問】
よく単焦点レンズで練習すべきと言われてますが
その理由はなんでしょうか?
【ご回答】
プロカメラマンとお話ししていて、
初心者が手っ取り早く上達するには
どうすればいいですか?
という質問をすると、口をそろえて
「単焦点レンズを使え」と言われます。
9月7日に行った映画監督 崔洋一氏の
「写真表現を語る」セミナーでも、
崔氏の「単眼(単焦点)を使え!」という
言葉が印象的でした。
結局は、単焦点+絞り優先!
これが上達への最短距離になります。
単焦点レンズで画角を固定して
体でアングルを決めること。
絞り優先で絞り値と被写界深度を
感覚で理解すること。
この2つが何より身につけてもらいたい技術です。
ズームを使って手元で画角を変えることと
単焦点で画角を固定して体でアングルを決めることは
一見同じように見えます。
しかし一度でも単焦点レンズをしっかり使ってみると、
ズームレンズとはまったく感覚が異なることを
実感されると思います。
簡単にズームできない不自由さ。
その不自由さという制約の下で、
「被写体との距離」と「画角」が自然と身につきます。
そうすると、パッと風景を見たときに、
50mmレンズならこの画角で切り取れるな、と
ファインダーをのぞかなくてもわかるようになります。
さらに、絞り値と被写界深度の感覚が身につくと、
背景をこれだけボケさせたいから、
絞り値はF5.6を使おう、と
わざわざ1枚撮ってみなくてもわかるようになります。
被写界深度(ボケの量)はレンズの焦点距離と絞り値で変わります。
焦点距離がコロコロ変わるズームより、固定された単焦点で
練習した方が被写界深度の感覚の理解はずっと早くなります。
以上が、単焦点レンズを使うと上達が早くなる理由です。
ぜひ、キットレンズでカメラの操作に慣れたら
単焦点レンズを試してみてくださいね。