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2017.05.16 テレセントリックって聞いたことありますか?

メールサポートでいただいたご質問を紹介します。

【ご質問】

レンズについての質問です。

私が愛用している50mm単焦点レンズは、
昭和の時代から販売されている
ニコン製マニュアルフォーカス
F1.2レンズです。

デジタル時代では「テレセントリック」
でなければとか耳にしますが、
「テレセントリック」に
こだわるべきかどうか教えてください。


【回答】


テレセントリック



耳慣れない用語ですよね。

普段、写真を撮る上では
ほとんど気にすることはありませんが、
マメ知識として知っておくといいでしょう。


フィルムカメラからデジタルカメラに
移行する過程で、レンズも性能アップを
迫られました。

性能アップで大きかったのは解像度です。

デジタルカメラの画素数が増えるにつれて
従来のレンズ解像度では追いつかなくなりました。

そのため、最近販売されているレンズ
(いわゆるデジタル対応レンズ)は
デジタルカメラの画素数に対応できるよう
解像度が改善されています。


その他、
デジタル対応で改善された項目に
テレセントリック性があります。

テレセントリック性とは、
レンズを通った光がまっすぐ
撮像素子に入射することです。



小学校理科の虫メガネ実験でご存知の通り、
レンズを通った光は曲がって進みます。

カメラの交換レンズは虫メガネのレンズが
何枚も組み合わされた複雑な構造です。

もし最終的にレンズを通った光が、
角度がついた状態、
つまり斜め方向から撮像素子に当たると
色々な問題が発生します。


撮像素子は小さな井戸が密集した構造で
井戸の底に光が届くことで光の像を作る
とイメージしてください。

井戸の真上に太陽が来れば、
井戸の底まで光が届きます。

しかし太陽が傾くと、壁に遮られて
井戸の底に光が届かなくなります。

つまり、撮像素子の感度が低下する
ことになります。

最終的に写真への影響として、
周辺部の光量低下、つまり
周囲が暗くなります。



したがって、
デジタルカメラの構造を考えると、
撮像素子に対してまっすぐ光が当たる
交換レンズが望ましいと言えます。

とまあ理論はそうですが、
実際はフィルム時代のレンズでも
よく写ります(笑)

デジタルカメラになり
写真を等倍で観る機会が増えたことから
絞り過ぎた時の回折現象とか
今回のテレセントリック性とか
細かいことがたくさん話題になりますが・・

あくまでも、
本人がどれだけ気にするか?
が判断基準です。

ボケ具合や周辺光量落ちを含めて
オールドレンズで撮ることも
流行っていますよね。


また、最近のデジタルカメラは
カメラの内部処理やRAW現像で
テレセントリック性の影響を
補正できてしまいます。

そういった意味で、
優先順位的にテレセントリック性は
レンズ選びの判断に影響しないと言えますね。

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